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昨年からよく耳にするインボイス制度。
個人的に勉強してわかったことをお伝えすると
単価が1万円未満のアイテム売ってるハンドメイド作家なら、しばらくインボイス制度無視してOK
世の中のインボイス例え話は、金額や規模が大きくわかりにくいです。
なので、ハンドメイド界にありそうなたとえ話を使って、インボイス制度や、課税/免税事業者について解説します。
インボイス制度って何?
すべての事業主から消費税を集めたい
話は1989年にさかのぼります。
当時、日本は消費税3%が導入されたばかり。
反対多数で、めちゃくちゃ荒れてました。
本来なら商売してる人は全員
売上−仕入経費に含まれる消費税
つまり、利益の中に含まれる消費税を納税するわけですが、
ただでさえ炎上してるのに
小さな商店からも消費税集めたら
セコイかな…
言うても3%だし
ってことで年間売上1000万以下の中小企業は見過ごしてもらえました。
これが免税事業者、消費税を納税してない事業者です。
が、現在だと消費税は10%
いよいよ見過ごせない額だ。
そろそろ全員から消費税集めよう
ってことで会社の規模関係なく全員から消費税集めたい。
これがインボイス制度です。
そして消費税を納める事業主のことを
課税事業者orインボイス発行事業者
と呼びます。
免税事業者が不利になる理由は2つ
いやいや、全員、課税事業者になれと強制はしてませんよ。
売上が税込1,000万以下なら
消費税納めなくても(=免税事業者)OK
と政府は言ってます。
でも免税事業者のままだと不利だという話を聞きませんか?
理由は2つあります。
買い手の消費税負担が増える
例えば私、エントリーナンバーが、11,000円の生地を仕入れて、22,000円で販売した場合。
生地屋さんが課税事業者がそうでないかで儲けが変わってきます。
課税事業者 Aリネンショップの場合
この2つの仕訳を見ると
売上20,000−仕入10,000=利益10,000円
売れた時の消費税2,000−仕入時の消費税1,000で
納税する消費税は1,000円
となります。
※この仕訳が難しい場合は、こちらもどうぞ
免税事業者 Bテキスタイルの場合
※免税事業者からの仕入は消費税計上できません
これを同じように計算すると
20,000ー11,000=利益9,000円
2,000ー0=納税額2,000円
となるんです。
利益が減る上に、消費税を多く納めるはめに。
免税事業者の
Bテキスタイルから仕入れると
エントリーナンバーの負担増!
買い手の仕事が増える
ただし、2026年まではBテキスタイルのような免税事業者の消費税の8割を計上していいっていう、お情け措置があるんです。
だから正しくは
利益9,800円
納税1,200円 です。
エントリーナンバーの負担はちょっとだけ。
とはいえ、ややこしいですよね?
Bテキスタイルだけ3年先まで消費税8%で計算するって。
そんなわけで免税事業者は、取引を避けられる可能性があり、不利だと言われております。
免税事業者は1万円以下の領収書で
ところがつい最近、お情け措置が増えまして
税込1万円未満なら、仕入先が免税事業者でも消費税全額計上してOKです
(2029年9月30日まで)
これは一体どういうことかと言うと…
免税事業者の私から経費でエプロンを買う場合
周富徳さんがエントリーナンバーのエプロンを買ったとします。
もし私が免税事業者だったとしてもエプロンの値段が9,900円なら
販売アイテムが1万円未満であれば、消費税全額計上できる!
これなら周さんの事務所も気持ち良く取引できるわけです。
追記:周富徳さんは亡くなっておられました。神田川俊郎さんもです。ご冥福をお祈りします。
課税事業者を選ぶと仕事が増える
次に、課税事業者を選ぶと未来がどうなるのか、具体的に説明します。
適格請求書発行事業者に登録する
もし課税事業主になるとしたら、何をしたらいいでしょう?
家の表札に課税事業主って書いとけばいっか笑
違います。
e-taxを使って2023.3.31までに
「適格請求書(インボイス)発行事業者」の登録をするのが理想です。
手間はかかりますが、私の体験も載せておきます
几帳面な領収書や納品書(インボイス)を発行
2023.10.1以降は、消費税の額を明記した領収書・納品者を作成します(インボイス発行)。
またTで始まる登録番号の記載も必須。
この番号があるかないかで課税事業者と免税事業者の見分けがつきます。
3月までに消費税を払う
さてどうやって消費税を納税しましょうか?
今年はちょっとしか儲かってないし、500円の納税でいっか笑
違います、そんな募金みたいな感覚。
消費税の計算方法は2種類あって
どちらか選べます。
※こちらもお情け措置で、2025年まで
年間売上×10%×20%=納税額
になる可能性
確定申告より難しいという噂もあり、こうなると、いよいよ手書きの帳簿では手に負えません。
freeeなどの会計アプリを使うことをおすすめします。
課税事業者のメリットは?
課税事業者になるメリットなんてほとんどありませんが、一応ご紹介します。
赤字なら消費税が戻ってくる(注意あり
先ほど出てきた、消費税の計算方法
②を選んだ場合、赤字の年は消費税が戻ってきます。
①の場合は赤字でも、消費税は戻ってきません。
10万の赤字で戻ってくる消費税は9,000円です。
わずかですけどね。
しっかり者だと思われる
あそこの作家さん
インボイス発行事業者なんですって?
しっかりしていらっしゃるわね
と周囲に思われることでしょう。
ちなみに、このしっかりレベルは
竹中さんとこの娘さん
降水確率30%以上なら必ず傘を持って行かれるんですって?
しっかりしていらっしゃるわね。
と同じ程度です。
エントリーナンバーは課税事業者を選ぶ
ややこしい話を最後まで読んでくれてありがとうございます。
ほとんどの作家さんは、
「とりあえず…また今度考えよ」
と思ったことでしょう。
ただ損するだけの制度ですから。
それなのに私は課税事業者になりました!
理由は3つ
- 元経理部の血が騒ぐ
- ブログのネタになる
- しばらく赤字が続くから消費税還付を狙う
つまんない理由ですが、何事も経験かと思って。
課税事業者に向いている作家さん、免税事業者に向いている作家さん、について詳しくは、次回をどうぞ♩