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先日、税務署から「インボイスと記帳の説明会」のお知らせが届きました。
儲かってない人の元にも来るんですね。
素直に受講してきましたんで、その内容をベースに、帳簿のつけ方・領収書の書き方など、今後気をつけたいことをお知らせします。
これを読めば
- 金銭にまつわる後ろめたい気持ちが薄れる
- 「良く知っている子だね」と褒められる
- 転職した時にも使える
こと間違いなし!
※インボイス登録済みが前提の記事ですが、登録しようか迷い中の作家さんは、こちらも記事をお読みください。
インボイス登録済みハンドメイド作家が知っておく5つのこと
2023年10月からのインボイス制度で、ハンドメイド作家さんが覚えておきたいことが5つあります。
minneにインボイス番号を登録
まずは簡単な手続きから。
インボイス登録を済ませた作家さんが、minneで商品を販売している場合、minneにも報告しましょう。
↑事業者確認ページで、個人事業主であることを登録をしてから
↑インボイス登録番号を入力します。
すると、これまでできなかったminneでの領収書発行ができる…予定。
※個人事業主であることは前提のようです。
開業届がまだの方はご検討ください。
(私もこのアプリを使いました)
令和5年は10〜12月の消費税を申告
次に、消費税の集計期間です。
2023年の初めにインボイス登録を終えた人が納める消費税は、2023年10月から12月分のみ。
1〜9月の消費税は集計しません!
(2024年以降は1〜12月分)
※2023.10以降にインボイス登録した場合は、その日から年末までの消費税を申告するようです
税込金額÷11=消費税(食品除く)
3つ目は消費税の計算方法。
110円の作品に含まれる消費税は→10円。
…頭ではわかりますが、式に表すとなると?
110×10÷110=10円
だそうです。ややこしいですね。
しかし、この式を簡単にすると
税込金額÷11=内税
(110÷11=10円)
となります。
手書きの領収書を作る時のために
÷11の計算は覚えといた方がお得!
※食品は税率が8%のため、÷11の計算は当てはまりませんm(_ _)m
帳簿につける数字は税込でOK
これからは帳簿のつけ方が変わる?
消費税は分けて記帳するの?
筆者も疑問に思っていましたが、これまで通り税込で記帳してOKだそうです。
年度末に消費税をまとめて集計しますが、だいたいは「税込÷11」の計算で出てくるんで。
※ちなみに、税抜で帳簿をつけることもできます。
仮払消費税・仮受消費税・未収消費税・未払消費税という勘定科目を使いますが、複雑なので、ここでの説明は省きます。
消費税納税は2割特例がおすすめ
最後は難しい話。
年度末になると、いよいよ消費税を集計して申告するんですが、申告方法は以下の3パターンから選べます。
①原則課税(売上に含まれる消費税−仕入経費に含まれる消費税の差額払う)
②簡易課税(売上に含まれる消費税の30%払う)
※業種により、割合が決まってる。製造小売のハンドメイド作家は30%
③2割特例(売上に含まれる消費税の20%払う)
※2026.9までの限定。年間売上1000万以下なら、どんな業種でも適用
この中では、③2割特例を使うのがおすすめです。
たとえばルームウェア製造販売のエントリーナンバーさん。
年間の売上が110万円(税込)
仕入経費が77万円(税込)
だったとします。
2割特例で申告するなら
売上に含まれる消費税を計算。
110万÷11=10万円が消費税
↓
そのうち2割を納税
10万×0.2=2万 を納税
仕入経費にいくらかかろうが関係なし
この2割特例を使う場合、売上の数字しか使いません。
消費税に関しては、仕入経費の帳簿が多少間違っていてもOKと解釈できます。
もし①原則課税で申告すると?
売上に含まれる消費税を計算
110万÷11=10万
↓
仕入経費に含まれる消費税を計算
77万÷11=7万
↓
差額を出す
10万-7万=3万 を納税
さっきは2万円納税で済んだのが、3万円納税。
わざわざ仕入経費の消費税計算までしてやったのに、正確に計算する方が多く納税するはめに!
一方で
- 年間の利益が2割(22万)未満
- それどころか色々買いすぎて赤字
の時は、原則課税を選ぶ方がお得です。(利益が少ない時は、売上−仕入経費した方が納税額減る)
ただし!原則課税を選ぶと、仕入経費の帳簿は間違えられないし、まして赤字で消費税の還付を希望するなら、さらに提出書類も増える。
というわけなので、人に勧めるなら、かんたんにできる2割特例という結論になるんです。
…いかがでしたか?
最後は、書いてる筆者にも難しい内容でした。
少なくとも手書きの帳簿では大変なので、会計アプリの導入は必須です。
ハンドメイド作家に贈るインボイスにまつわる例題
ここからは、インボイスクイズの出題♩
準備はいいですか?
10月からの領収書クイズ
【問1】この領収書には2つの間違いがあります。
いったいどこでしょう?
エントリーナンバーの住所がない!
違います。
屋号と名前だけでもいいみたいですよ。
正解は…
1つめ:但し書きの内容があいまい
「お品代」では商品が8%か10%どちらの対象かわからない
「白ごま」「エプロン」など、食べ物がそうじゃないかの記載が必要
2つめ:インボイス登録番号が間違っている
問題に使われている番号は不自然だと気づきましたか?
②Tのあとの登録番号は法人・個人事業主ともに13桁なのです
0120 444 444は、ドモホルンリンクルのフリーダイヤルです
うさんくさい登録番号を見かけたら、下記で検索できます。
10月からの帳簿クイズ
【問2】こちらの伝票、黄色く囲まれた※は何を意味する?
打ち合わせと言いつつ
全部一人で食べてしまった印!
違います。
正解は…
軽減税率対象品目の取引をした印
スーパーのレシートでも見ますが、8%対象の商品には※の目印がついています。
帳簿にも※をつけておくと、消費税申告の際、便利だそうです(税務署談)
食品販売でない作家さんには無縁かもしれませんが、打ち合わせの茶菓子を会議費で落とす場合、税率8%ですのでお忘れなく。
おわりに
儲けの少ないハンドメイド作家さんが多い中、どの方法で申告するか、一番悩むところです。
筆者なら、2割特例が使える間に、間違ってもいいから帳簿をきちんとつけるようにします。
その間にインボイス、消費税対応の会計アプリを入手。
2割特例がなくなる年からは原則課税で申告するでしょう。
今なら補助金も出るみたいですし。
とりあえず10月からは
- 売上をごまかさず
- 領収書の様式を覚えて
- 帳簿に消費税8%取引があれば印をつける
を心がけたいです。
消費税の申告は2024.2月以降の予定ですので、実際に申告した際には、報告いたします。